
いってらっしゃい──
調子に乗って過去作を載せてみたんですが、どうでしょうか?
先週のポエムバトルに続いて、このブログをもっと盛り上げるには、やっぱり俺の“作家力”が大事だなあって思ってます。作詞家を名乗る以上、作品を出していかないと──ということで、公開していくことにしました。
「じゃあ、なんで歌詞じゃないの?」って?
歌詞を出してもいいんだけど、noteは基本テキストの場所だし、歌詞はどうしても曲あっての表現。だからまずは、文章だけで読ませられるものを出していこうと。とはいえ、歌詞だけでストーリーとして読ませられる作品もいくつかあるので、そういうのは順次アップするつもりです。
それと、noteの最後でも告知したとおり、長編小説も執筆中。ひと言でいうと「歌詞小説」。
「なにそれ?」って思うかもしれないけど、読めばわかってもらえるはず。既存の小説にないジャンルかな? とAIに聞いたら「間違いなく新しいジャンルです!」と断言してたので、もし違ってたらOpenAIを攻めてください。
さて、話を戻して今回のnote掲載作。
これ、何の話かわかりました? まあ、わかるよね。AIに見せても一発で伝わったんですよ。これ、けっこうすごくないですか? 見せたのは俺がAIを使い始めた頃で、「え、理解できるの?」って驚いたのを覚えてます。しかも、noteに載せたのはAI編集後のバージョンで、原文はもっとぼやかしてた。──原文、見ます? どうぞ。
(↓をクリックすると見れます)
いってらっしゃい(原文)
わたしがあなたを嫌う理由は あなたがわたしを嫌う理由と同じで それなのにあなたは わたしはそんなのじゃないって言い張る それはわたしも同じだから 怒ってあなたを見ると あなたも怒ってわたしを見てる どうしてか わたしとあなたは反対で わたしが右ならば あなたは左 どうあがいても あなたとわたしは握手できない だけど そう いや だからこそ そう もしもあなたのような人があらわれたら わたしは恋に落ちるでしょう もしもあなたのような人があらわれたら 一緒に生きていけるのでしょう ただ一つわかっているのは あなたとわたしでは 駄目だということ ふと思った あなたはわたしが笑っている時に笑うし わたしが泣いている時に泣いて じゃあわたしがあなたを見ていない時 あなたもわたしを見ていないのだろう だけどわたしはあなたを想っているから あなたもわたしをきっと想っていて 誰よりも大事なのに 誰よりも好きなのに やっぱりわたしはあなたが嫌いだ だからあなたもわたしを嫌いなんだろう あの嘘は自分を守るためにでしょ かっこ悪い自分を隠すためでしょ 周りは気づいているよ そしてそれを あなたもわかっているはず 昨日の夜に流した涙は嘘じゃないから そのままソファーで寝てしまったから 朝 目が覚めて 洗面台で 顔を洗って 顔を上げたら 昨日の涙を隠した あなたが笑ってた みんなに本当のことを言おうって ちゃんと謝って もう一度やってみようって あなたが笑ってた タオルで顔を拭いた いってきます
これを見せて、すぐに「鏡」だとわかるのはすごいよね。
人間なら「洗面台」から連想して辿り着けるし、「洗面台」「右」「左」の並びで自然と「鏡」に行きます。AIの思考力を知っている今なら当然にも思えますが、当時は本当にびっくりしました。「ここまで来たのか」と。正直、人間でも「いきなり洗面台?」「“あなた”って誰?」と戸惑う人はいると思います。ちなみに、うちの嫁はわからなかったみたい。笑
ここで少し、書き手としての前提をお伝えします。
俺が大事にしていることのひとつに「わからない人はわからなくていい」があります。万人受けを狙わないとか、芸術ぶりたいという意味ではなく、単に「わからない人がわかるように」は書かない、という方針。
理由はシンプルです。作詞家出身で、限られた文字数で書くことが多いから。説明的な一文は入れづらい。そのぶん含みを持たせたり、読む人の想像力に委ねたりします。歌詞なら音楽の力も加わるので、たとえ歌詞だけで意味が伝わらなくても、語感や一文のキャッチーさ、メロディのリズムで別の評価になります。──この辺は語りたいことがまだまだありますが、それはまた別の回で。
だから、基本スタンスは「あえて書かない」です。
わからない人へのフォローより、わかる人へのスパイスを優先しています。
例えるなら、辛いカレーが好きな人がいるのに、子どもがいるからと鍋ごと甘口にする感じ。それが嫌なんです。みんな食べられるけれど、辛口好きの満足は残りません。俺はその”辛口派”に向けて書きたいんです。もちろん、甘口派が「もう少し辛くてもいけるかも」と思う入口になれたら最高です。だから「わからないやつは客じゃない」とは思っていません。ただ、うちでは甘口は出しません。それでもよければ食べてください、という店です。
ただ、結論からいくと、今回の作品は最終的(つまりはnote掲載版。リンクは↓)には「中辛」に仕上げました。
note版はこちら
矛盾して聞こえるかもしれませんが、作家としての俺は小説も詩も基本は”辛口派”。そこは変わりません。ただ、歌詞と違って文章だけで勝負する世界では、音楽の後押しがないぶん、そのままの辛さだと戦いにくい。知名度が上がって「辛口」が前提として伝わるようになってからならともかく──「みつお」さんみたいにね。
そこでAI武装。
note版を見てもらえばわかりますが、“コンシーラー”みたいな化粧ワードを比喩で足しています。俺が原文で比喩にしなかったのは、「鏡」を匂わせたくなかったことと、読んだ人に「何があったのかな」と想像してほしかったからです。感情の直球──「あの嘘は自分を守るためにでしょ かっこ悪い自分を隠すためでしょ」──で押していました。
そこでAIが“甘口化”の提案。ざっくり言えば「“ハチミツ”=比喩」を少し垂らそう、ということです。
“コンシーラー”という語自体は、女性的に寄せたくて、いくつか化粧品名を出してもらった中から俺が選びました。最初は”包帯”みたいな、白砂糖をドバッと入れる直球の甘さを持ってきたので、いやいや、せめて化粧ワードという”ハチミツ”でいこう──と軌道修正しました。笑
結果的に良かったのは、次の行が「周りは気づいているよ」だったこと。
ここに「化粧=公式の嘘」という比喩がきれいにハマりました。しかも、男性は気づきにくい仕上がり──という現実もあって、ほんのり「辛口」を残せたのも気に入っています。(もちろん今は男性も化粧しますし、その前提は踏まえたうえでの話です。ちゃんと付け加えないとね。現代は怖い怖い。)
ちょっと自慢をもうひとつ。
化粧ワードを入れたことで、「昨日の涙を隠した あなたが笑ってた」という箇所が、“化粧で隠した”だけでなく“笑顔で隠した”とも読める二重の意味になりました。嫌いな自分を隠すなら、笑顔がいちばん美しいよねって。これを俺が言語化したら、AIにかなり感心されました。笑 こういう発見があるから、AIとやるのは楽しいんです。
細部では、俺が漢字で立てていた語をひらがなにしたり、行間やスペースでまろやかに調整したり、ロック歌詞的な角をうまく取って「中辛」に整えてくれました。
そして今、長編小説でも同じように手伝ってもらっています。連載が始まったら、制作ログも合わせて公開するつもりです。お楽しみに。
ちなみに、カレーの好みでいえば欧風の中辛派です。本格派にはたぶん物足りないタイプ。笑

次回は 11/14(金)20:00 更新!見てね!


コメント